アニメ版『そふてにっ』(第一部)最終回感想

 遂に、遂に、(第一部)最終回を迎えてしまいました。おそらく世界初のソフトテニス・アニメ。実に素晴らしい大団円でした。
 原作の第19話をベースとしつつ、本編である回想シーンでは琴音と明日菜の葛藤をより深く描き、病院のシーンではまさかの全員集合など、ラストを飾るに相応しいアレンジだったと思います。最近、歳をとって涙もろくなってきた身としては、深夜のテンションで見ていたせいもあってか、ラリーの終盤の二人の葛藤とそこからの脱却、そして最後の星空のシーンなどにおいては、マジで涙腺が潤んでしまいました。あー、ホントにいいな、青春って。自分自身が失ってしまった「若さ」それ自体の魅力を実感させられる、こういうストレートな演出に弱いんですよ、おじさんは。
 OP/EDが全くそのままだったことについては、ちょっと物足りなさを感じたのも事実ですけど、おそらく3巻の中表紙をモチーフにしたであろうアイキャッチはカッコ良かったし、最後の最後で、単行本恒例のウソ予告まで入れてくれるなど、遊び心を忘れぬ演出も見事でした。
 おそらく、世間的には「ゆる系四文字漫画/アニメ」の一つとしてしか思われてないでしょうけど、実は立派にスポ根なんですよね(特に最近の原作の展開は)。そりゃあ、確かに、裸でサンショウウオにまたがったりする方が作品のウリとしては重要かもしれないですけど、その根底となる土台の部分は、実はきっちりソフトテニスを描いてるんですよね。特に今回の(第一部)最終回では、まざまざとその本質的な魅力を実感させられた気がします。
 ということで、私はあくまで「第一部」の最終回だと思っていますので、いずれ必ず絶対に何らかの形で「第二部」が始まると信じています。まだ吹雪も、由真も、有栖も、美蘭も出てない状態で、完結なんて有り得ません。せっかく、とまっちゃんまで起用したやよいの出番が、たったこれだけの筈がないでしょう。
 原作のストックがたまるまで、しばらく時間が必要があるかもしれませんが、私は信じて待ち続けたいと思います。たとえその期待が百回裏切られても、百回信じ続けます。いつか必ず、画面狭しと走り回る彼女達が帰ってきてくれることを。