今年のこすヨメに関して思ったこと

 結果が発表されてから、既にほぼ一週間が経過。ウチが週イチ更新制のため、ちょっとタイミングを逸した感はありますが、今更ながらに今回のこすヨメについてのコメントを。
 某所では「妥当過ぎてつまらない」とも言われてますが、それはそれで仕方ないですよね。確かに「面白い結果」を求めるのであれば、本家で選ばれた作品に投票する必要はないです。でも、あくまでこれは「『面白い漫画』ランキング」を作ることが目的であって、「面白い『漫画ランキング』」を作るためにやってる訳ではないのですから。
 ただ、そうは言っても、「じゃあ、お前は『まんがで読破 水滸伝』の方が『バクマン。』より面白いと本気で思っているのか?」と言われたら、確かに返答に困ります。やっぱり、せっかくランキングを作って情報を発信する訳ですから、「まだ皆にあまり知られていない作品」を優先して紹介したい、という気持ちがどこかにある訳で。その意味では、純粋に「面白い漫画ベスト5」を選んでいる訳ではないのもまた事実です。多分、本家の『〜凄い』や『〜読め』も基本的には「あまり世間では知られていない作品を紹介する」というコンセプトがその根底にはあると思いますし、両者の表題を継承する『こすヨメ』においても同じ傾向が生じるのは当然のことでしょう。
 ただ、本家にしても『こすヨメ』にしても、「マイナーな漫画を選ぶべし」という規定はどこにも無いので、当然、バクマンやワンピに投票する人もいますし、それは何も間違った行為ではないのです。でも、私を含めた選者の大半は、上記の通りマイナー作品を選びたがる心理に捕われているんですよね。
 つまりは「純粋な面白さ」だけで選ぶべきなのか、「まだ面白さが知られていない作品」を優先すべきなのか、という点に関する方向性の違い(要は「企画のコンセプトに対する認識の違い」)が選者の人々の意識の中で混在したままランキングを作ることによって、確かにちょっとモヤモヤしたものが残ってしまうのもまた事実だと思います。
 なので、企画のコンセプトをはっきりさせるためには「今年、1巻が出た作品or単巻作品に限る」とか、「既刊数10巻未満の作品限定」とか、「三大出版社の作品は除く」とか、そういった基準を作った方が良いのでしょうが、それはそれで選者の数が激減しそうなので、少なくとも「ネット上の有志のお祭り企画」としては無理がありますよね。
 とりあえず、この問題に関しては、またもう少し色々と考えた上で、改めて語ってみようと思います。ちょっとまだ、自分の中でも考えが整理しきれていないので。