テニス漫画嫌いの人にテニス漫画を勧める方法
先日のプリン味サワーさんの以下の話が面白かったというか、むしろコレはウチみたいなブログでこそ考えてみるべき問題だろうと思ったので、便乗記事を書かせてもらうことにしました。
http://sour10.blog115.fc2.com/blog-entry-317.html
(最初に必ずこの記事を読んでから、以下に目を通して下さい)
まず、ここで指摘されているように「長編(しゃにGOなど)」「頭脳戦(ベビステなど)」「一番好きな作品(テニプリなど)」を除外します。その上で、今回は「作者ルート」を基本として、相手の趣向に合わせた方法を考えてみようと思います。
とりあえず気をつけるべきことは、面白さが「テニス漫画≧最初に勧める漫画」でなければならないということです。そうでないと、かえって「テニス漫画はつまらない」という印象を与えかねません。ただし、最初に勧める漫画がヒドすぎると、作者を気に入ってもらえないので、その辺のバランスを考えながら、色々なルートを考えてみました。
・野球漫画が好きな人の場合
=寺嶋裕二『ダイヤのエース』
→寺嶋裕二『GIANT STEP』
今、一番面白い野球漫画(異論は認める)を最初に勧めた上で、その人の過去の作品を読ませる、というパターンです。ちなみに、ダイヤ好きのおじさんに貸してみたところ、感想は「青道の監督がヤクザとして出てきたのは面白かった」だけでした。私の中ではダイヤに負けないくらいの名作なんですが、ベクトルが違いすぎるので、作戦としては微妙かも。
・サッカー漫画が好きな人の場合
=塀内夏子『オフサイド』or『Jドリーム』
→塀内夏子『フィフティーン・ラブ』
サッカー漫画とテニス漫画の両方で成功を収めた数少ない事例です。間違っても、高橋洋一ルートや大島司ルートを選ばないように。
・学園バトル漫画が好きな人の場合
→島本和彦『炎のニンジャマン』
→島本和彦『燃えるV』
あえて『炎の転校生』を外したのは、『燃えるV』に比べて面白すぎるからです。『炎のニンジャマン』相手なら、まだ勝ち目はあるかと。
・アイドル漫画が好きな人の場合
→藤原ゆか『CRASH!』
→藤原ゆか『スマッシュ1』
実は『CRASH!』は読んだことないのですが、VOMIC化されてるくらいだし、そこそこ面白いんじゃないですかね?(無責任)
・SF漫画が好きな人の場合
→大田垣康夫『MOONLIGHT MILE』
→大田垣康夫『一生!』
あまりにも作風が違いすぎるのが難点ですが、間違いなく『一生!』は名作です。ただ、未完なんですよねぇ、残念なことに。
・少年向け恋愛漫画が好きな人の場合
=瀬尾公治『涼風』
→瀬尾公治『W's』
ちなみに、『君のいる町』はダメです。なぜなら、ヒロインがロング髪だから。
・少女向け恋愛漫画が好きな人の場合
=庄司陽子『生徒諸君!』
→庄司陽子『ラストショット』
直接の続編である『ダーリン騎士団』もあるのですが、かえって「『生徒諸君!』の劣化版」と思われる可能性もあるので、あえて全く毛色の違う『ラストショット』の方が良いかと。
・青年向け恋愛漫画が好きな人の場合
=小谷憲一『DESIRE』
→寺嶋優・小谷憲一『テニスボーイ』
全14巻なので「長編」に区分されうる作品ではありますが、とりあえず、ハワイアンマッチまで読ませればそれで良いかと。
・レディース漫画が好きな人の場合
=佐伯かよの『緋の稜線』
→佐伯かよの『口紅コンバット』
→佐伯かよの『スマッシュ!メグ』
なぜ、間に『口紅コンバット』を挟む必要があるかというと、『口紅〜』の主役二人は、もともとは『〜メグ』のサブキャラだからです。先に彼女達の魅力を見せつけておいた方が、読ませやすいかと。
・戦争漫画が好きな人の場合
=新谷かおる『エリア88』
→新谷かおる&佐伯かよの『Quo Vadis』
→佐伯かよの『口紅コンバット』
→佐伯かよの『スマッシュ!メグ』
んー、さすがにちょっと遠いか? もともと絵は似てるので、『Quo Vadis』は無くてもいいかも。むしろ作風を考えるなら、『クレオパトラD.C.』を挟むべきかな?
とりあえず、島本和彦や新谷かおるのように、様々なジャンルで名作を生み出している人の場合は、他のルートも色々と開拓出来そうですね。あとは、刑事漫画、拳法漫画、アクション漫画など、様々なルートが開拓出来る『スラップスティック ミルキィ先生』も入れたかったのですが、中垣慶作品は全て絶版(しかも大半が入手困難)なんですよねぇ……。