藤井良樹(原作)/旭凛太郎(漫画)『ガキ警察』
- 作者: 藤井良樹,旭凛太郎
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2005/07/08
- メディア: コミック
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単行本:秋田書店チャンピオンコミックス(2005〜2006年) 全6巻
『TWO突風』で有名な藤井良樹と旭凛太郎のコンビが、同作品と同じ週刊少年チャンピオンで描いた連載作品。ちなみに、藤井良樹はルポライターとしても様々な闇社会に関する著作活動で有名。旭凛太郎は現在、『プレイコミック』にて『雀首-Jang Kubi-』(原作:来賀友志)を連載中。
警察が対処出来ない少年少女犯罪を解決するために、民間警備会社「帝威桜(ていおう)警備保障」の少年少女問題対策事業部は、少数精鋭のゲリラ遊軍として「ガキ警察プロジェクト」を発動させる。主人公は、そんなガキ警察の一員に選ばれた「失われた10年に一人の逸材」と呼ばれる少年・橘雷(らい)であり、彼を初めとするガキ警察の面々の活躍を描いた物語。
雷は超人的な身体能力と天才的な悪知恵を持ち合わせた元不良少年であり、破天荒な手段で様々な事件の解決へと乗り出していく。第一話では、そんな彼の「ガキ警察」の初仕事としての、名門女子校・麗蘭学園における盗撮事件を解決する物語が描かれるのであるが、その事件の鍵を握る重要人物として、生徒会長にしてテニス部部長の鷺沢綾奈という少女が登場する。
正直、テニス描写に関してはコマ数も少ないし、フォーム(持ち手)の描写も微妙だったりする訳だが、「盗撮ビデオにおけるパンチラの描写」というこの話のテーマに則した部分に関しては、きっちり描けていると言える。ちなみに、学校の名前の由来は、おそらく竜崎麗香と緑川蘭子であろう。また、明らかに宗方コーチをパロディにしたキャラも最終巻では登場する。
なお、本作品の演出面での最大の特徴は(TWO突風同様の)特異な「二つ名」であるが、鷺沢には“美少女はうどんが嫌い”という意味不明な二つ名が付けられ、4巻以降にセミレギュラー化した後も、再登場する度に「嫌いなもの」が増える形で改名させられていく。このようなネーミングも含めた独特のセンスが、良くも悪くもチャンピオン的。私は大好きなんだけどね。